2007年11月13日(火)「しんぶん赤旗」
経団連が“通信簿”
自民 教基法の改定評価
民主 与党との協議期待
献金配分の指標
日本経団連は十二日、企業献金の指標となる自民党と民主党への政党“通信簿”を発表し、憲法「改正」に通じる国民投票法の制定や教育基本法の改悪など自民党の実績を評価する一方で自民党と民主党との政策協議を要請しました。
政党“通信簿”は、大企業の要求を十項目の優先政策事項にまとめ、「合致度」「取り組み」「実績」の三点からA(推進)からE(逆行)までの五段階で評価します。各企業による企業献金の指標となるもので、自民党と民主党に大企業・財界本位の政策を競い合わせ実行を迫ります。
自民党にたいする「A」の評価は昨年と同様の九つでした。教育「改革」は、「合致度」がA、「実績」がBとなり、昨年からそれぞれ一ランク上昇しました。「教育基本法を制定来、初めて改正し、公共の精神や道徳心などを強調した」と指摘しています。また、経済連携協定の締結加速や道州制導入の検討も評価しました。
一方、法人実効税率の引き下げが見送られたことについては不満を表明しました。
民主党については、「科学技術や教育など優先政策事項の方向とほぼ一致する分野もあるが、雇用・就労など相反するものも見られる」と指摘。雇用分野や通商分野などで昨年より厳しく採点しました。農業の戸別所得補償は「実現可能性」に疑問があるとしました。「政府・与党と建設的に協議し、改革を進めることが強く期待される」としています。
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