2007年11月8日(木)「しんぶん赤旗」
異なる宗教間の共同へ
サウジ国王 ローマ法王
バチカンで会談
【カイロ=松本眞志】サウジアラビアのアブドラ国王は六日、訪問先のバチカン市国でローマ法王ベネディクト十六世と会談し、キリスト、イスラム、ユダヤ各教徒間の共同の必要性と中東和平の見通しについて話し合いました。サウジアラビアとバチカン市国は国交がなく、今回の訪問は両国史上初めてです。
会談後の声明で両者は、イスラエル・パレスチナ間の紛争などを念頭に、「異なる文化、宗教間の対話を復活させ、平和と正義の促進のために、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教のあいだでの平和で実りある共存、平和と正義、精神的道徳的価値の推進で共同をめざす」と述べました。
ローマ法王は昨年、イスラム教が暴力を容認しているかのような発言を行い抗議を受け、イスラム教に対する誤解があったことを認めています。