2007年11月8日(木)「しんぶん赤旗」
地方参政権 早く
永住外国人に付与要求
民団決起大会
市田氏あいさつ
永住外国人に地方参政権を付与する立法の早期実現を求める在日本大韓民国民団(民団)主催の「全国決起大会」が七日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれました。日本全国から在日韓国人を中心に約五千人が参加。日本共産党の市田忠義書記局長が激励のあいさつをおこないました。大会後、参加者は都心部をデモ行進しました。
市田書記局長はあいさつで、「地方自治体の運営を、そこに住むすべての住民の参加によってすすめることは、憲法に明記された地方自治の原則からいって当然のこと」と指摘。地方参政権実現のために日本共産党も力を合わせて奮闘する、と強調しました。
このほか、自民、公明、民主、社民、新党日本の各政党代表があいさつしました。また、壇上で民団から市田氏など各党代表に地方参政権付与の早期実現を求める要望書が手渡されました。
主催者を代表してあいさつした民団中央本部の鄭進(チョン・ジン)団長は、韓国では二〇〇五年に永住外国人に選挙権を付与していると指摘。日本の果たすべき課題は「国際化、民主主義の成熟、外国人との共生」だとし、「グローバルな時代を迎え、これからの日本国家のあり方が問われている」と訴えました。
大会で採択された決議は、日本政府と国会に対し、住民の基本的人権として永住外国人に地方参政権を早期に付与するよう求めました。
永住外国人の地方選挙権については、最高裁判所が一九九五年に「憲法上、禁止されているものではない」との判断を示しました。選挙権を与える地方参政権法案は一九九八年に初めて国会に提出され、現在六回目の法案が継続審議中です。
日本共産党は九八年に、選挙権(二十歳以上)と被選挙権(議会議員と市区町村長は二十五歳以上、知事は三十歳以上)を付与する法案を発表しています。
民団によると、全国千八百八十二の地方議会のうち九百七十一が地方参政権付与を求める意見書を可決し、二百以上の自治体が外国人に住民投票権を付与しています。