2007年11月4日(日)「しんぶん赤旗」
民主主義と開発の今
チュニジアで国際シンポ
日本共産党から森原国際局次長
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【チュニス=岡崎衆史】チュニジアの与党・立憲民主連合(RCD)の主催する国際シンポジウムが二日、「変化する世界の中の民主主義と開発」をテーマに首都チュニスで始まりました。
中東、アフリカをはじめ世界四十七の国・地域・国際機関の代表とRCDの代表が参加。日本共産党からは森原公敏国際局次長が出席し、各国の参加者と交流、懇談しました。
会議は、(1)今日の民主主義と開発(2)安定要因としての開発と、民主主義と平和の強化(3)民主主義と開発達成のための国際関係―の個別テーマに沿って、三日まで開かれます。
会議の冒頭、チュニジアのガンヌーシ首相がベンアリ大統領のメッセージを代読。暴力や戦争、過激主義が社会の不平等や貧困によってもたらされるとし、包括的で連帯を基礎にした開発によってこそ民主主義は強化されると主張しました。
初日の討議では、チュニジアの代表とともに、中東、アフリカ、アジア、欧州など世界各地の代表も相次いで発言しました。特に、欧州からは、二人の現職閣僚と前大統領が発言しました。
フランスのオルトフー移民相は、民主主義の基礎としての開発を重視する姿勢を強調。また、フランスが提唱する「地中海連合」を通じて、地中海諸国と欧州が協力して、持続可能な開発を進めるよう訴えました。
マルタのデ・マルコ前大統領は、地中海沿岸諸国の協力を重視しつつ、「文明の押し付けではなく対話を通じて理解を深めよう」と呼びかけました。さらに、地中海地域の安定を確立するために中東問題の解決が不可欠だと強調しました。