2007年10月31日(水)「しんぶん赤旗」
薬害肝炎 小池議員質問で判明
厚労省資料274例原本・写し
廃棄していた
25日の局長答弁は虚偽
肝炎ウイルスに汚染された血液製剤「フィブリノゲン」を投与されてC型肝炎に感染させられた患者の情報が本人に隠されていた問題で、厚生労働省は二〇〇二年以前の肝炎発生の報告書の原本と、写し二百七十四例を廃棄処分にしていたことが三十日分かりました。同日開かれた参院厚生労働委員会の日本共産党小池晃参院議員の質問で判明したものです。
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小池議員は「感染した四百十八例のリストの中で、二〇〇二年の報告命令以前に随時報告されたもので原本が残っているのはいくつか。写しだけが残っているのはいくつか」と、内訳をただしました。高橋直人・医薬食品局長が「三例分は原本が残っているが、百四十一例が写しだけ保存、残りの二百七十四例は(原本も写しも)残っていない」と答弁。同省が「命にかかわる記録」をずさんに管理していた実態が分かりました。
同局長は二十五日の同委員会で「原本は廃棄したが、写しが残っている」と答弁しており、虚偽の答弁をしていたことになります。
小池議員は、「大変重大だ。徹底的に解明すべきだ」と追及しました。
舛添要一厚労相は「徹底的に洗い出す」と、廃棄処分された経緯を解明することを約束しました。
また、小池議員は、隠ぺいされたリスト問題についての調査プロジェクトチームの初会合が二十九日突然中止された問題について「なぜ大臣は欠席したのか」と質問しました。
舛添厚労相は「外で緊急の会議があったため」と釈明。小池議員は「解決に背を向けるものだ」と批判しました。