2007年10月30日(火)「しんぶん赤旗」
生活保護行政の抜本改善を
党北九州市議団が5提言
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憲法二五条にもとづき、生活困窮の最後のよりどころ・生活保護の申請などをめぐって餓死・孤独死の事件が相次いだ北九州市の生活保護行政について日本共産党市議団は二十九日、同市の「生活保護行政の抜本的改善のために」と題した五つの提言を発表しました。
提言の第一は「基本方針の見直し」です。一九八〇年以来のゆがんだ基本方針を全面的に見直し、予算措置も行うよう要求。また、生活保護の開始・廃止の数値目標撤廃を求めています。
第二は「相談・申請段階の改善」です。申請権を保障する窓口対応の改善策として、申請意思の確認と申請権の侵害を行わないこと、援助者の立ち合い・同席を認めることなどを挙げています。
三つ目は、生活保護世帯への対応の改善です。侮辱や不法家宅侵入など、現場で横行している法律違反の人権侵害を一掃するよう求めています。さらに技能習得費を積極的に活用し、本人の能力向上で安定収入によって自立できる就労指導の改善を行うことです。
四点目は、監査の徹底と地域連携を強化して、生活保護を必要としている人を漏れなく救済するよう提案。権利侵害を救済する福祉オンブスパーソンの設置を挙げ、五点目に、政府の生活保護切り捨てから住民を守る生活保護行政を推進するよう市に求めています。
石田康高市議団長らは会見に先立ち、市長秘書室を訪ねて提言を手渡し、「改善できるものは一日も早く実施する」よう強く要望しました。
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