2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」
アフガン混乱で英軍参謀総長
状況改善は軍事でなく
政治的な対応で
【ロンドン=岡崎衆史】ジョク・スターラップ英軍参謀総長(空軍大将)は、二十五日放送の英スカイニューズとのインタビューで、悪化するアフガニスタン情勢について、状況を改善するのは軍事ではなく政治的な対応だとの考えを示し、軍事力への過度の依存を戒めました。
スターラップ参謀総長は、アフガン復興活動は数十年の長期にわたるとの見通しを示した上で、「アフガニスタン問題や世界中の問題を軍事的に解決できるとの誤解が広がっているが、これは誤った認識だ」と指摘。さらに、軍事力の重要性を認めつつも「全体的にみれば、これらの問題は政治的にのみ解決できる」と述べ、紛争への政治的対応の重要性を強調しました。
また、「人々の過去の行動に焦点を当てすぎるべきではない。今と将来を重視すべきだ」と述べ、アフガンの反政府武装勢力タリバンの元の幹部も含めた話し合いの必要性を訴えました。
スターラップ氏は〇六年四月から英軍軍人のトップである軍参謀総長。二〇〇一年九月―〇二年一月までは、米軍のアフガン攻撃作戦を支援する英軍部隊の司令官を務めました。