2007年10月24日(水)「しんぶん赤旗」

米大統領

対テロ戦費22兆円に

08会計年度 追加予算議会に要求


 【ワシントン=山崎伸治】ブッシュ米大統領は二十二日、ホワイトハウスで声明を発表し、イラク、アフガニスタンの戦費を含む二〇〇八会計年度(〇七年十月―〇八年九月)の「対テロ戦争」経費、総額千九百六十四億ドル(約二十二兆円)を同会計年度追加予算として正式に議会に要求したと述べました。「議会はすみやかにこの追加予算を検討すべきだ」と強調しました。

 イラク、アフガニスタンの戦費は千八百九十三億ドルで、二月の予算教書で要求した千四百七十億ドルにさらに四百二十三億ドルを上乗せしています。これはゲーツ国防長官が九月二十六日の上院歳出委員会ですでに示していたものと同じ。このほか国務省関連が六十九億ドル、その他の省庁関連が二億ドルとなっています。

 ブッシュ大統領は「追加予算の大半はアフガニスタンとイラクでの日々の軍事活動のためだ」と述べ、弾薬や兵士の防弾チョッキ、地雷・奇襲対応車両(MRAV)と呼ばれる装甲車などに使われると説明。「議会には戦争に反対する人たちもいるが、兵士が任務完遂に必要なものは与えるべきだ」と述べました。

 戦費を含む追加予算をめぐっては、民主党のオビー下院歳出委員長がすでに、来年まで委員会で審議しない意向を表明。ブッシュ政権に対イラク政策の見直しを迫っています。同党のリード上院院内総務は二十二日、「議会が今回の追加要求をやすやすと承認すると期待すべきではない」とブッシュ氏にくぎを刺しました。


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