2007年10月24日(水)「しんぶん赤旗」
大企業減税ただせ
衆院委 佐々木議員が追及
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「税制の抜本的改革をいうなら、法人税減税を見直し、大企業に応分の負担を求めよ」。日本共産党の佐々木憲昭議員は二十三日、衆院財務金融委員会で額賀福志郎財務相にこう迫りました。
十七日の経済財政諮問会議に御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)ら四人の民間議員が示した財政試算を取り上げた佐々木氏。二〇一一年度に国の基礎的財政収支を黒字化するために「最大で六・六兆円の増税が必要だ」としていることをあげ、「増税は消費税と所得税で全部まかなうと書いてある。なぜ、法人税が入っていないのか」と額賀氏をただしました。
額賀氏は、企業が利益をあげることで「消費者も安定した所得を得、経済が活性化していく。バランスをとって考えていかなければならない」と答え、ゆきすぎた大企業減税を「合理化」しました。
佐々木氏は、「大企業は空前の利益をあげているが、労働者の賃金は全然上がっていない」と強調。「この中で、消費税ばかり上げようというのはおかしい」と迫り、大企業減税の是正を求めました。
さらに、佐々木氏は株式投資で大もうけをあげる大資産家に恩恵をもたらす証券優遇税制について、「(証券)業界や特定の階層の利益だけにつながる減税は、(昨年の与党の方針通り、〇八年度で)やめよ」と求めました。
渡辺喜美金融担当相は「この税制の存続は、ぜひ要望を続ける」と述べ、額賀氏は市場の動向などを「総合的に考えながら結論を出す」と答えました。
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