2007年10月22日(月)「しんぶん赤旗」

憲法は生きる手本

福島県九条の会 井上ひさしさん迎え2000人


 福島県九条の会は二十一日、福島市で九条の会呼びかけ人の井上ひさし氏を迎えて「秋の講演会」を開きました。会場の県文化センターは約二千人でいっぱいとなり、井上氏の話に笑いと拍手が絶えませんでした。

 「理想と現実、憲法」と題して講演した井上氏は、南極の平和利用を定めた南極条約(一九五九年)や地球の半分以上の地域に広がった非核の動きに日本国憲法が与えた国際的な影響をあげて、「憲法は古くはない。現役でがんばっている」と強調しました。

 また、日本国憲法は人類が血みどろになって勝ち取り、作り出してきたすぐれた価値、権利が含まれているとして、「二十一世紀を生きる手本、足場にしよう」と呼びかけました。

 歌手の佐藤真子さんが、会場と一体になって平和への願いを込めてピアノの弾き語りで熱唱。戦時中、郡山市の化学工場に学徒動員され、空襲にあった四人の女性が絵本「乙女の像」の読み語りをしました。

 福島駅前で受け取ったチラシを見て参加したという女性(58)は「どこの団体にも所属していませんが、憲法のことだけは真剣に考えたいと思って来ました。日本だけではなく世界を救うことができるのが日本の憲法だと感じました。憲法の話をもっとたくさんの人に話したい」と感想を話しました。



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