2007年10月17日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄戦
正しい歴史伝えよう
婦人団体研究大会が決議
子育て、男女共同参画、生活者の権利や平和などをテーマに新潟市で十五日から開かれていた全国地域婦人団体研究大会は十六日、沖縄戦での「集団自決」(強制集団死)をめぐる日本軍による強制・軍命記述を削除した文部科学省の高校教科書検定問題で、「悲惨な沖縄戦における真実がゆがめられることのないよう関係機関に要請していく」との決議を採択しました。
大会実行委員会を代表して決議案を提案した小渡ハル子沖縄県婦人連合会長は「決議に教科書検定の文字はありませんが、検定意見撤回の明確な意思がこめられています。沖縄だけでなく全国の子どもの未来を考えながら読み上げました」と興奮を隠しません。
決議は、長時間労働の見直し▽食の安全や平和憲法守れ▽核兵器の廃絶など――十項目の一つです。決議は「次世代への戦争体験の継承を積極的にすすめるには、正しい過去の歴史認識こそが未来への道標になる」と強調しています。
決議採択のとき、三十三人の沖縄代表がいっせいに立ちあがり手をふって応えると、会場からは大きな激励と連帯の拍手がわきおこりました。
沖縄県連の大城節子副会長は「沖縄戦で命をなくし、つらい体験をしてきた県民として、子どもを育てる母親としてこんなことは絶対に許せません。全国の女性ががんばりましょうと決議をあげてくれ、涙がでるほどうれしい」と目頭を押さえました。
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