
2007年10月17日(水)「しんぶん赤旗」
“水俣病被害者救済を”
ノーモア・ミナマタ国賠訴訟原告団ら
党議員団に要請
ノーモア・ミナマタ国賠訴訟原告団と弁護団、水俣病不知火患者会は十六日、国会を訪れ、日本共産党議員団と懇談しました。市田忠義書記局長、仁比聡平参院議員、赤嶺政賢衆院議員秘書が出席しました。
原告団の大石利生団長は「すべての被害者、一人残らず救済されるまで、たたかい続けていく」とあいさつ。弁護団の益田博文弁護士はこの間の経緯について説明し、(1)不知火海沿岸住民の健康調査などの実態調査(2)司法救済制度への理解と支援などを要請しました。
原告団の三人が自らの体験を語りました。四十五年間、漁師業をしてきた竹部良男さん(63)は「一九九五年の政治解決の際は、四人の娘が結婚前で、名乗り出ることができなかった」。鹿児島県の吉野キクエさん(77)は涙ながらに流産や異常妊娠の体験を語り「同じような苦しみを経験した女性もいるはず。水俣病はまだ終わっていない」と訴えました。松本義徳さん(74)は「水俣ではチッソにはむかうことはとてもできなかった。その苦しみを多くの人に知ってもらいたい。解決に力を貸してほしい」と話しました。
市田書記局長は、遠方からきた原告団らをねぎらい、「私たちは、みなさんの主張に全面的に賛成です。ともに真の全面解決を勝ち取るまで頑張ります」とあいさつし、激励しました。
仁比議員は「与党のプロジェクトチーム案は『公平をはかる』といって、これまで手をあげられなかった被害者をさらに苦しめている。これが加害者である国、県、チッソが言うことか。つらい思いを語り始めたみなさんの声が、いま政府・与党を追い詰めています」と述べ、ともにたたかう決意を表明しました。