2007年10月11日(木)「しんぶん赤旗」
福田首相代表支部に1000万円
03年と05年総選挙直前 公共事業受注側が献金
オーナーが会計責任者
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福田康夫首相が代表を務める「自由民主党群馬県第四選挙区支部」が、国発注の公共事業を受注している地元建設会社とそのグループ企業から二〇〇三年と〇五年の総選挙公示直前に計一千万円の献金を受けていたことが十日、わかりました。同支部の会計責任者、藤田登氏(76)が、その建設会社の実質的オーナーです。
公職選挙法は、国と契約関係にある法人による国政選挙にかんする献金と、その受領を禁止しており、今回の寄付は同法に触れる可能性があります。同支部をめぐっては、すでに国と契約があった清掃会社と建設会社から計二百二十万円の献金が明らかになっています。
今回、明らかになった献金は、同支部の会計責任者が関係する企業によるものであり、違法性とともに、福田首相の任命責任が厳しく問われます。
献金していたのは、本紙の調べによると、藤田氏が代表取締役名誉会長を務める設備工事会社「藤田エンジニアリング」(群馬県高崎市)と、関連会社の藤田テクノ(同)、日東興産(同)、藤田デバイス(群馬町)の四社です。
藤田エンジニアリングは総選挙のない〇四年、〇六年の献金額は各五十万円ですが、〇三年総選挙の公示(十月二十八日)直前の同十六日、〇五年総選挙の公示(八月三十日)直前の同二十六日に、それぞれ二百万円を献金しています。藤田テクノも、〇四、〇六両年には献金がありませんが、〇三年、〇五年は総選挙の公示直前に各二百万円の献金をおこなっています。日東興産、藤田デバイスは〇三年総選挙、〇五年総選挙の公示直前に献金があるだけ。(表参照)
計千二百五十万円の献金のうち、計一千万円が、総選挙直前の献金。藤田エンジニアリング、藤田テクノの二社は、農水省の設備工事などを受注しており、計八百万円が公選法が禁止する「選挙に関する寄付」に該当します。
十日の衆院予算委員会で民主党の馬淵澄夫議員が指摘。福田首相は、「国の仕事をしていたとは、知らなかった。陳情などは受けたことはない。私の大きな過失だ」と述べました。
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