2007年10月8日(月)「しんぶん赤旗」

シーア2派 抗争中止

イラク国民の団結を強調


 【カイロ=松本眞志】イラクのイスラム教シーア派有力勢力であるサドル派とイラク・イスラム最高評議会(SIIC)は六日、両派の抗争状態に終止符を打ち、イラク南部の諸都市の治安回復のために努力することで合意しました。

 署名したのはサドル派指導者ムクタダ・サドル師とSIICの幹部アブデルアジズ・ハキム師。ハキム師はがん治療のためにイランに滞在し、サドル師もイランに亡命しているとされており、合意はイラン国内で行われたものとみられます。

 両派は、イラクのシーア派内部での主導権をめぐって抗争を繰り返し、今年八月には中部の都市カルバラでサドル派民兵マハディ軍とSIIC傘下のバドル軍が衝突、二百五十人以上が死傷しました。サドル師はその後、米軍への攻撃を含むマハディ軍の活動の半年間の停止を表明しました。

 合意文書は、両派の関係強化、イスラムとイラク国民の利益の擁護などを強調し、イラク国民の団結を目的としたメディアや文化分野での活動、地方組織間の共同委員会の設置などを定めています。



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