2007年10月7日(日)「しんぶん赤旗」
パキスタン大統領選
ムシャラフ氏“勝利”
選挙管理委非公式結果 当選は最高裁待ち
【ニューデリー=豊田栄光】パキスタン大統領選(任期五年)が六日実施され、選挙管理委員会の非公式結果によると、再選をめざすムシャラフ氏が「勝利」しました。野党陣営が陸軍参謀長を兼務したままでのムシャラフ氏の立候補について提訴したことから、最高裁が最終判断をおこなうまでは当選は確定しません。当選が無効になる可能性もあります。
最高裁は五日、大統領選挙の投票は認めたものの、審理終了まで結果公表を禁止するよう命じました。次回審理は十七日に行われます。憲法は軍人の政治関与を否定しており、ムシャラフ氏は、大統領に再選されれば陸軍参謀長を辞任すると表明しています。
大統領選挙は、国会議員と四州議会議員による間接投票。国会議員(上下両院の総数は四百四十二)の投票総数は二百五十七で、ムシャラフ氏は二百五十二票を獲得しました。州議会でも同氏が多数票を得ています。
ムシャラフ政権と和平協定で合意したパキスタン人民党(PPP)以外の主要野党は、十一月で任期満了をむかえる現在の国会で大統領を選出することに抗議し、議員辞職しています。PPP議員は棄権しました。