2007年10月5日(金)「しんぶん赤旗」
新日鉄名古屋
3人目の死亡事故
減産回避の連続操業中
愛知県東海市の新日鉄名古屋製鉄所で二日午後八時すぎ、社員の細川敏行さん(58)が第四コークス炉の押出機(おしだしき)に挟まれて死亡する災害が発生しました。同製鉄所で今年三人目の犠牲者です。日本共産党新日鉄名古屋製鉄委員会は四日、半田労基署に、原因究明と再発防止の安全対策、遺族補償の徹底を申し入れました。
五日には、門前陸橋では出勤する労働者にその報告を行い宣伝。職場新聞「二百万坪」を配り、安全を呼びかける予定です。
細川さんは午後三時からの勤務でしたが、勤務前半の作業遅れを取り戻すため、休憩時間を交代で操業する連続操業(連操)中に被災しました。
コークス工場では三本以上減産した場合は「報告書」の提出が指示されています。現場ではこれを避けるため、減産が見込まれると判断した場合、「連操」が行われます。この日も操業途中から急きょ「連操」が行われていました。五年前にも同じコークス炉で挟まれる死亡事故が起きています。
収益だけを追求した「人減らし」と「生産第一主義」は、日常的な作業量増大と、災害激発と健康破壊にもつながっています。
新日鉄の今年の災害発生件数は全国十二事業所で死者五人。そのうち名古屋製鉄所が三人を占めています。休業以上(死亡含む)の災害は三十九件中十三件になります。