2007年10月5日(金)「しんぶん赤旗」
朝鮮戦争終結へ協議
南北共同宣言 6カ国合意の履行明記
【ソウル=面川誠】韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日・朝鮮労働党総書記は四日、第二回南北首脳会談の合意事項をまとめた「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」と題する共同文書を発表しました。
宣言は八項目から成り、「軍事的敵対関係を終息させ、朝鮮半島における緊張緩和と平和を保障するために緊密に協力する」とし、核問題解決のために六カ国協議の合意を「速やかに履行する」と明記しました。
平和の定着では、「朝鮮半島におけるいかなる戦争にも反対し、不可侵義務を固く守る」とし、▽軍事的緊張緩和と軍事的信頼醸成▽恒久的な平和体制に向け朝鮮戦争終結のための関係国首脳会談の開催▽六カ国協議合意の順調な履行―などで合意。南北国防相会談を十一月中に平壌で開くことにしました。
朝鮮戦争(一九五〇―五三年)の停戦状況を克服して終戦を宣言するため、「三者または四者の首脳らが韓半島で会う」ことを確認。南北朝鮮と米中の四者協議を開始することを目指します。
経済協力事業の活性化と拡大のために、▽西海(黄海)平和協力特別地帯の設置と共同漁労区域の設定▽南北連結鉄道・道路の利用拡大―などを盛り込みました。
「人道主義協力」では、北朝鮮の金剛山で建設が進んでいる離散家族の面会所が完成し次第、随時に面会できるようにすることにしました。
合意を履行するため、南北首相会談を十一月中にソウルで開催。南北関係の発展のため、首脳が随時に会って懸案を話し合うとしました。
青瓦台(韓国大統領府)は「事実上、首脳会談の定例化に合意したもの」と説明しました。
盧大統領と金総書記は、盧大統領の宿舎である平壌の百花園迎賓館で共同宣言の署名式を終えた後、金総書記が主催した盧大統領の歓送昼食会に出席。この後、平壌の祖国統一三大憲章記念塔広場で歓送式典が開かれ、盧大統領は往路と同じ陸路で帰国しました。
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