2007年10月4日(木)「しんぶん赤旗」

イラク英軍1000人削減

12月末までに ブラウン首相が発表


 【ロンドン=岡崎衆史】ブラウン英首相は二日、首相として初めてイラクを訪問し、イラク駐留英軍を年末までに千人減らし、四千五百人にすると発表しました。バグダッドでイラクのマリキ首相と会談後、記者団に明らかにしたものです。削減分の千人のうち、約二百五十人はすでに撤退が完了しています。

 同首相は、イラク南部バスラ州の治安権限を二カ月以内にイラク側に移譲できるとの見通しも示しました。

 英国はイラク戦争開始後、南部四州の治安を管轄しました。このうち、三州の治安権限はすでにイラク側に移譲され、残るバスラ州についても、州都のバスラ市中心部を九月初めに撤収し、郊外の基地に引き揚げるなど、権限移譲の準備を進めてきました。

 ブラウン首相はさらに、英軍の今後の任務について、主にイラク治安部隊の訓練になるとの考えを明らかにしました。ただ、非常の場合、治安維持のために介入する能力は残すとしています。

 イラク戦争を米国とともに始めた英国のブレア前首相は今年二月、英軍撤退を求める内外の世論に押され、段階的撤退を発表。後を継いだブラウン政権もさらなる部隊削減発表のタイミングを模索してきました。



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