2007年10月3日(水)「しんぶん赤旗」
負担増「受診抑制に」96%
病院アンケート 東京も「医師不足」60%
「地域医療シンポ」実行委が中間報告
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「都市部に求められる地域医療を考えるシンポジウム実行委員会」(連絡先・東京民主医療機関連合会)は二日、首都圏の病院を対象にした医師不足の現状を問う「病院アンケート」調査の中間報告をまとめました。
この調査は今年七月末から東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城、栃木の六都県の約二千の国公立・大学・民間などの病院の病院長にアンケート用紙を送付。九月二十七日までに返ってきた百四十の回答を分析しました。
それによると、昨年、自民・公明の賛成多数で強行成立され、療養病床削減や後期高齢者医療制度導入を盛り込んだ「医療改革関連法」について、91%が「方向が間違っている」と回答。「医療費抑制のために必要」は3%、「とくに問題ない」は2%でした。
来年四月の後期高齢者医療制度の実施にかかわる「さらなる患者負担によって受診抑制が起こると思いますか」との問いには、54%が「病気になっても受診できない患者が増加する」と回答、「ある程度の影響はある」との回答42%を合わせると、96%が「受診抑制」を心配しています。
また、「医師数は足りていますか」の問いには全体では「大いに不足」19%、「やや不足」49%。東京では「大いに不足」6%、「やや不足」54%で、合計60%が「不足」と回答しています。
同実行委の事務局では「国は東京では、比較的、医師が足りていると認識しているが、アンケート結果は都心部の医師不足も深刻なことがわかった」と話しています。
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