2007年10月3日(水)「しんぶん赤旗」
韓国“平和定着を重視”
南北首脳会談
軍事境界線 徒歩で
盧大統領 「民族の苦痛解消」
【ソウル=面川誠】盧武鉉大統領は二日午前九時、朝鮮半島を南北に隔てる軍事境界線(休戦ライン)を徒歩で越え、北朝鮮側に入りました。休戦ラインを越えた初めての韓国大統領です。盧大統領は休戦ライン南側でメッセージを発表、「私は今日、大統領としてこの禁断の線を越える。この第一歩が禁断の壁を壊し、民族の苦痛を解消し、平和と繁栄の道に進むきっかけになるよう努力する」と語りました。
大統領夫妻は休戦ラインの三十メートル手前で専用車を降りて北朝鮮入り。金正日・朝鮮労働党総書記の側近として知られるチェ・スンチョル労働党統一宣伝部副部長ら出迎えの北朝鮮側関係者と握手を交わしました。
再び専用車に乗り平壌入りした盧大統領は、北朝鮮の形式上の国家元首である金永南・最高人民会議常任委員長とともにオープンカーに乗り、金総書記が待つ歓迎式典会場の四・二五文化会館まで約二十分間、平壌市内をパレード。沿道には歓迎の市民数十万人が並び、車上で手を振る二人に「祖国統一」「歓迎」などのスローガンを連呼しました。
北朝鮮の会談関係者は代表取材団に「外国首脳がパレードをするのは極めてめずらしい。平壌市内で南北が一緒にパレードをしたことは歴史的な出来事だ」と語りました。
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