2007年10月2日(火)「しんぶん赤旗」
稲作農家「もうやれない」
米価下落
農民連 農水省に緊急対策求める
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「大規模な稲作農家が『もうやれない』と農地を返していることを農水省は知っているか」
米価下落で緊急の安定対策を農水省に求める農民連(農民運動全国連合会)の要請行動で、参加者の声が響きました。
政府備蓄米の買い上げ、くず米の流通規制、輸入米の主食以外にふりむけることなど法律改正がなくても政府がやる気になれば直ちにできることを求めました。
今年の生産者米価手取りは、生産費用が六十キロ一万六千円以上なのに、相場をつくる全農(全国農協連合会)が七千円の概算金を示し、暴落傾向となっています。
要請には、稲刈りや乾燥調整の作業に追われる農家百人以上が参加。農水省への申し入れ、国会議員要請へと終日行動しました。
申し入れに先立ち農水省前では、農民連の白石淳一会長が「『もう来年作れない』との農民の悲鳴が寄せられている。世界的に穀物不足が大変なのに日本は自給率を下げる政策だ。米政策を見直す運動を全国で強めよう」と呼びかけました。
労組や女性団体の代表も参加し、新婦人の高田公子会長は「米と田んぼは国民みんなの問題。稲作農家の時給は二百五十六円。ワーキングプア以下の水準だ。みんなで力をあわせ、命の支え、環境と子どもの心をはぐくむ日本農業を守ろう」と訴えました。