2007年10月1日(月)「しんぶん赤旗」

自戒込め憲法はできた

福井・武生九条の会 澤地久枝さん語る


 福井県の武生九条の会は九月二十九日、九条の会呼びかけ人の一人で作家の澤地久枝さんを迎え、越前市労働福祉会館で講演会を開きました。市内で活動する大虫九条の会の協力も得て開いたもので、会場いっぱいに約二百五十人が参加しました。

 澤地さんは、太平洋戦争開始後最初の玉砕となったアリューシャン列島のアッツ島玉砕の悲惨さを話すとともに、このとき戦死した一人の陸軍将校の遺族を訪ねて旧武生市を訪れ、後に作品化したことなどを紹介しました。

 九条の会呼びかけ人だった故小田実さんが生前、作家活動とともに、平和や阪神淡路大震災被災者の支援など市民運動の先頭に立って行ってきた発言や行動を紹介しました。

 日本の戦争責任と遺族が負った戦争の深い傷に思いを込め、「日本は自戒を込め、世界に対する誓約として今の憲法をつくった」と強調し、「未来がどうなるかわからないこのいやな社会を変える力は、小さな人間一人ひとりがもっている」と、一致点での共同を呼びかけました。

 越前市の男性(73)は「九条をなくしたら、戦争の危険が増す。絶対になくしてはいけない」、同じ越前市の女性(30)は「澤地さんのいうとおり、一人ひとりは小さくても力を合わせれば大きな力になる」と語っていました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp