2007年9月27日(木)「しんぶん赤旗」

応益負担廃止9割が求める

自立支援法 障害者施設関係者が回答

共産党が実態調査


 日本共産党国会議員団の「障害者の全面参加と平等推進委員会」は二十六日、障害者自立支援法が導入した応益負担について、九割近い障害者施設の関係者が「廃止すべきだ」と答えている実態調査を明らかにしました。


グラフ

 小池晃参院議員・政策委員長(同委員会責任者)が同日、高橋千鶴子衆院議員とともに厚生労働省内で記者会見して調査結果を報告し、障害者自立支援法の応益負担の廃止を求めました。

 調査は昨年六月に続き二回目。全国の障害者施設・事業所のうち、通所・入所授産施設、居宅支援事業所を中心に無作為で抽出した三百五十施設にアンケート用紙を送付、党地方議員が直接聞き取ったものを含めて、四十都道府県百七十二施設・事業所(利用者総数五千七百九十八人)から回答がありました。

 小池議員は調査結果について、「利用者負担増がいよいよ深刻になり、回答では『月額一万円以上の負担増』が六割、サービスの利用抑制や外出控えなどで自立生活の後退が顕著に見受けられる」と指摘。「世論に押されて政府は負担軽減の『特別対策』を実施したが、その対象者を含めて『応益負担は廃止すべきだ』とする声が九割近くにものぼっていることは重大だ」と強調しました。

 さらに、利用抑制や報酬単価の切り下げによって、施設事業者の収入が大幅に減少していることをのべ、「サービスや給与の切り下げなどで、しわ寄せは利用者・職員に厳しく、回答があった施設では一年で平均二割近くの離職者が出ている」と報告。報酬単価の引き上げや支払い方法の改善が必要だと訴えました。

 小池議員は、障害者や家族らの粘り強い運動と世論に押されて、与党の一部からいっそうの見直しを求める声があがっていることなどにふれ、国の責任で実態調査を行うとともに、応益負担の廃止など障害者自立支援法の抜本的な見直しを求めました。

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