2007年9月25日(火)「しんぶん赤旗」
1万票増 全員上位当選
東大阪市議選
“市長選も頑張って”
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「家族全員で共産党候補に投票しました。がんばってください」「共産党全員が当選してよかったですね。次の市長選挙もがんばってください」
東大阪市議選が投開票された翌二十四日朝、日本共産党東大阪地区委員会の事務所には市民からたくさんの電話やファクスが寄せられました。
一般紙は「市議会が可決した共産党員の長尾淳三・前市長に対する不信任決議の是非が最大の争点となっていた。選挙の結果、共産党公認候補者の得票は前回選より約1万票増え、4万票に達し、9人全員が上位当選した」(「毎日」二十四日付)と報じました。
日本共産党は四万七百二十五票を獲得。九氏は、トップ当選はじめ、二位、四位、五位、七位など、全員が十六位までに入りました。不信任に反対した共産党以外の野党候補も高位当選しました。
自民・公明は大幅得票減
一方、市長不信任を強行した自民党は前回から得票を一万二千票以上減らし、公明党は同じく四千六百票以上減らしました。両党とも立候補者を減らし、各二議席減となりました。
「今回は共産党に入れた。何も悪いことをしていない市長を議会の多数で不信任にしたことがおかしいと思ったから。それに年寄りの生活は苦しい。国保料や介護保険料を抑えるといった切実な公約をいっているのは共産党だけだった」と七十六歳の男性は語ります。
当選を果たした九人は「市民の良識の力が発揮されて勝つことができました」と表明。長尾氏が再選をめざす来月二十一日告示・二十八日投票の市長選勝利へ全力をあげると決意を新たにしています。
市議選は、選挙直前に自民・公明、リベラルの一部が強行した市長不信任が大きな争点になりました。
選挙中、自民・公明は不信任を正当化して、「共産党市政ではどうにもならない」「共産市政を倒す」と日本共産党への攻撃を集中。とりわけ公明党は街頭で「東大阪から共産党をたたきだす」と絶叫し、反共攻撃に終始しました。
投票日前日の未明には、市内全域に反共謀略ビラがまかれました。
日本共産党は「むちゃな不信任をくり返させない議会をつくるため、こんどばかりは日本共産党へ」と訴え、九候補勝利に全力をあげました。
不信任のことを知った市民からは「自民、公明のやり方はひどい」「何の不祥事も失政もない市長をやめさせるのはおかしい」と批判の声がひろがり、街頭演説をする自公の候補者に市民が直接抗議する姿がしばしば見られました。
ある地域では、街頭で訴える日本共産党候補にたいし、あとから来た公明党候補が目と鼻の先まで近づいて演説を始めました。これを見た通りすがりの女性が公明党候補に「あんた、先に演説してる人の妨害をしたらあかんやないの」とたしなめる場面もありました。
保守の有力者からも「不信任の大義は何もない。これで市長をやめさすなら、全国の市長みんなやめさせなあかん。公明党も落ちたもんや」という声があがりました。
市民の良識の力
日本共産党は、道理のない不信任をくり返させない議会をつくることと合わせて、重点公約(▽国保料・介護保険料の抑制▽小学校入学前までの子どもの医療費助成▽コミュニティバスの運行▽同和行政の終結)と地域の要求にこたえる公約を訴え、支持をひろげました。
一方で公明党は「共産党はコミュニティバスを走らせるというが、どこに通すかも予算もいわない」「実現の見込みがない」と攻撃。市民の願いに背をむける姿勢をあらわにしました。市民の願いを実現するために奮闘する日本共産党との違いが鮮明になりました。
長尾市政はこの一年余りで公約を着実に実現してきました。無駄と批判のあった二十四億円の上下水道庁舎建設を市民の意見を聞いて中止させたこと、乱脈・不公正な同和行政にメスを入れ二億円の同和予算と二十三人の同和関係職員を削減したことなどです。
この新しい市政の流れを継続・発展させることが来月二十一日告示・二十八日投票の市長選で求められています。日本共産党東大阪地区委員会は「広範な市民のみなさんと力を合わせ、市民の良識の力で、不信任を強行した陣営が担ぐ保守系候補を打ち破り、長尾淳三さんの再選をかちとる決意です」とのべています。(隅田哲)
当選した9氏
東大阪市議選の当選者はつぎのとおりです。
浜 正幸(55)現
長岡よしかず(38)現
しま倉久美子(52)現
上原けんさく(42)現
うち海 公仁(51)前
秋月 秀夫(57)前
しおた 清人(51)前
みわ 秀一(52)新
あさの 耕世(28)新