2007年9月21日(金)「しんぶん赤旗」
76年前の日中両党「共同宣言」
今も中国の記念館に展示
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今から七十六年前の一九三一年九月二十日、日本共産党と中国共産党は、日本帝国主義の中国侵略戦争に反対する共同宣言を発表しました。
その二日前の九月十八日、日本軍は自分たちがでっちあげた鉄道爆破事件(柳条湖事件)を口実に中国東北部への侵略を開始しました。
一九二二年に結成された日本共産党は、日本帝国主義の侵略と戦争の拡大、植民地支配に反対してたたかってきました。日本共産党は事件の翌十九日にすぐ声明を発表し、「中国満州における日本軍隊軍艦の即時撤退」を主張。侵略反対の行動は、さらに翌二十日の日中両共産党共同宣言へと続きました。
この共同宣言は、今のところ中国語で書かれたものしか残っていません。
それによると、「日本帝国主義のこのような暴挙に対し、中国と日本の労働者農民大衆は徹底して反対する」と宣言しています。さらに「中国と日本の労働者農民大衆のみなさん」と呼びかけ、「われわれの間にはいかなる民族間の憎しみも存在せず、われわれの敵も共通であり、われわれが進むべき道も共通している」と訴えています。
宣言は最後に「帝国主義が中国に駐留させているすべての陸海空軍は中国から出てゆけ!」などのスローガンを掲げています。
この宣言(中国語)は、北京・盧溝橋近くの中国人民抗日戦争記念館の「中国東北部が占領される」というコーナーに展示されています。
今月十四日に行われた日本共産党の志位和夫委員長と来日中の中国の賈慶林政治協商会議主席との会談でも、この宣言が話題になりました。
なお日中両共産党は柳条湖事件の三年前の二八年五月にも、反動と侵略に反対する日中両国民の国際的な連帯を呼びかける共同宣言を発表しています。