2007年9月20日(木)「しんぶん赤旗」
検査ミスの家畜処分被害
補償求め質問主意書
紙議員提出
長い潜伏期間のあとに発症する家畜伝染病「ヨーネ病」の検査(エライザ抗体検査)で、牛ウイルス病ワクチンの接種後だと「陽性」と誤るケースがある問題で、日本共産党の紙智子参院議員が十九日、質問主意書を提出し、国家補償などについて政府の見解をただしました。
質問主意書は、家畜経営に大きな打撃となる家畜感染症のヨーネ病発生数が、日本で「千頭を超える水準まで広がっており、十年前と比較しても三倍から五倍の発生規模になっている」と指摘。農水省が七月、国内の製薬会社が開発した検査方法について、牛ウイルス病のワクチン接種後に一過性の陽性反応を示すことがあると事務連絡をだしたことにたいして(1)陰性なのに陽性と判定された牛がいることを認めたのか(2)牛のヨーネ病発生数が急増したのは、検査の不備が原因なのか(3)感染牛とされた診断用血清を再検査して補償すべきではないか――など政府に回答を求めています。
質問主意書は「検査ミスが生じるような検査方法を放置した国の責任は重大」と指摘し、健康な家畜が患畜とされ、殺処分された場合の被害補償について、国が責任をもつ必要があると強調しています。
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