2007年9月15日(土)「しんぶん赤旗」

キヤノン、自民に4000万円

外資献金緩和で駆け込み

ソニー2500万円


 日本経団連の会長企業であるキヤノン(御手洗冨士夫会長、本社=東京都大田区)が二〇〇六年、政治資金規正法改悪による外資系企業からの献金規制緩和を受け、自民党に対して初めて政治献金を行ったことが分かりました。十五日付官報の〇六年政治資金収支報告書に掲載されたもので、献金額は四千万円です。

 本紙のキヤノンへの問い合わせで、〇六年十二月二十五日の同改悪法施行から同年分の締め切り(三十一日)までの“駆け込み献金”だったことも明らかになりました。

 政治資金規正法は、日本の政治や選挙が外国の勢力の影響を受けるのを防ぐため、株式の50%以上を外国人や外資が保有する株式会社の献金を禁じてきました。しかし、外国法人・個人による株式保有が急増するもとで、この規定が献金拡大の“障害”になるケースが出てきました。〇六年五月に日本経団連会長企業となったキヤノンも外資比率が51・01%(〇五年度)で、加盟企業に献金を呼びかける立場にありながら自らは献金できないという事態が表面化。〇六年十二月に、自民、公明、民主、国民新の各党の賛成で、日本国内の法人で株式上場が連続五年以上であれば外資系企業でも献金できるよう、法改悪されました。

 キヤノンが拠出した四千万円は、一企業としてはトヨタ自動車の六千四百四十万円に次ぐ高額です。キヤノン以外の外資系企業では、ソニー(本社=東京都港区、〇五年度の外資比率50・29%)も、自民党に二千五百万円を献金しました。



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