2007年9月11日(火)「しんぶん赤旗」

囲碁新人王戦決勝3番勝負第1局

井山七段が先勝


写真

(写真)第32期囲碁新人王戦決勝3番勝負第1局で先勝した井山裕太七段(左)と望月研一六段(右)。正面中央は立ち会いの後藤俊午九段=10日、大阪市・日本棋院関西総本部

 井山裕太七段(18)と望月研一六段(24)が対決する、囲碁の第三十二期新人王戦U―25(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第一局が十日午前十時、大阪市の日本棋院関西総本部で始まり、午後六時三十九分、292手で白番の井山七段が5目半勝ちしました。

 第二局は十七日(祝)、東京・市ケ谷の日本棋院で行われます。

 立会人の後藤俊午九段、「しんぶん赤旗」の中山芳樹関西総局長らが見守るなか、握って望月六段の先番で対局開始となりました。

 序盤、左下隅で大ナダレの定石形の進行となり、黒白ともに相手の石を取り合いました。ネット中継解説の仲邑信也八段は「黒31まで、国際戦などで最近よく見かける布石」といいます。

 50手までで昼食休憩。午後に入り、井山七段が白52以下上辺の黒模様の消しに入り、白石のさばきが焦点となりました。

 白68と中央に頭を出したあと、今度は黒が69から71と左辺の白模様内に深く入り、ここから新たなたたかい。黒石への攻めと守りは左辺から中央へ波及していきました。

 地合いは黒がいいものの、左辺の黒石に生きがあるのかどうか、死活をにらみながらのスリリングな中盤戦が続きました。黒129手目以降は右辺の攻防。その後は「細かい形勢」(山田規三生九段)のまま推移し、両者秒読みの中、最後までヨセ合いました。

 井山七段の話 序盤まずまずかと思いましたが、左辺を荒らされて甘かったようです。ヨセは得をしました。

 望月六段の話 右辺で3目取って細かくなったと思ったのですが、初めがひどかった。

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