2007年9月8日(土)「しんぶん赤旗」
公選法弾圧控訴審判決
公民権停止 退ける
大分・豊後高田 大石市議の議席守る
二〇〇三年四月の大分県豊後高田市議選の告示前に、後援会ニュースを配布したことで、公選法違反(戸別訪問、法定外文書配布、事前運動)として逮捕・起訴された日本共産党の大石忠昭市議(65)の控訴審判決公判が七日、福岡高裁で開かれました。虎井寧夫裁判長は、大石市議に対し、一審判決を覆し、公民権停止については適用せず、罰金十五万円だけを科す判決を言い渡しました。(3面に関連記事)
一審で公民権停止三年とした判決について、判決文は、「三十数年間の長きにわたって豊後高田市議会議員としての活動を通じて、地域社会に貢献している被告人に対し、公民権を停止することは重すぎて相当ではない」としました。
弁護団は、戸別訪問禁止、文書配布制限などの公選法による選挙活動規制は国際人権規約に違反すると主張、大石市議の無罪を訴えました。判決は、公選法の諸選挙運動規制は同規約に違反しないとしました。
弁護団は「選挙の実情は言論・文書による選挙の自由を求めている」として、即日上告しました。
大石市議は判決後の集会で全国二十一都府県から参加した支援者を前に、「公民権停止が外れ、議席を守れたのは、地元市民と全国の支援者の運動の勝利です」と話しました。