2007年9月7日(金)「しんぶん赤旗」
暴力停止で合意
イラク宗派代表ら
紛争解消へ協議も継続
【ロンドン＝岡崎衆史】イラクの紛争解消に向けた道筋を話し合う会議がフィンランドのヘルシンキで八月三十一日から九月三日まで開かれ、イラクの各宗派・民族の代表を含む約三十人が出席しました。参加者は、暴力の停止、すべての宗派・民族の代表参加による政治プロセスの推進、外国軍の撤退などで一致し、紛争解消と和解に向けて協議を続けることを決めました。
合意文書によると、参加者は、(1)政治問題を非暴力と民主主義によって解決し、暴力停止のために必要な手段をとる(2)民兵組織の武装解除を監視するための独立委員会を設ける(3)全勢力の政治プロセスの参加(4)イラクの問題への国際や地域の介入をやめさせる―などで一致。さらに、目標として、主権の完全回復のため、「現実的なタイムテーブルに沿って」外国軍の撤退を目指すこと、外国軍による軍事行動や爆撃によるイラク市民の命や財産の侵害をやめさせることを決めました。
会議は、アハティサーリ前フィンランド大統領が代表を務める非政府組織「クライシス・マネジメント・イニシアチブ」と米マサチューセッツ大学ジョンＷマコーマック大学院政治学研究所が共催しました。会議参加者は明らかにされていませんが、ロイター通信などの報道によると、イスラム教シーア派の有力組織、イラク・イスラム最高評議会（ＳＩＩＣ）、マリキ首相の出身母体のアダワ党、サドル師派の代表とともに、イスラム教スンニ派の代表も参加しました。
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