2007年9月3日(月)「しんぶん赤旗」
安倍政権 「政治とカネ」を洗う
遠藤農水相
共済組合ぐるみ選挙
関係者「断れなかった」
遠藤武彦農水相が組合長理事をつとめる「置賜農業共済組合」(山形県米沢市)の補助金不正受給をめぐり、遠藤農水相が、自身の選挙運動などに共済組合職員を動員していたことが二日、同組合関係者の証言で分かりました。
遠藤農水相は一九八二年から同組合の組合長に就任しています。同組合関係者によると、初当選する八六年の総選挙から、毎回の選挙で組合職員が選挙活動に動員されていたといいます。
選挙運動は組合上部から指示され、選挙運動用はがきのあて名書き、選挙事務所要員の派遣、演説会の要員など、“ぐるみ選挙による組合私物化”ともいえる内容でした。
同組合関係者は、「十年くらい前にパソコンが広く導入されてからはあて名書きはしなくてもよくなりましたが、それまでは、ほとんどの職員が書かされていました。自分も何百枚も書いていました。組合員の名簿からひろって書きました」といいます。
これらは、勤務時間内に行われていたといいます。
さらに、選挙がいよいよ本番になると、「選挙中ずっと遠藤選挙事務所に張り付いて詰めている職員たちも何人もいました。有給休暇をとっているという建前でしたが、本当かどうかは分かりません」と証言。「私は、大きな演説会などで、受け付け、応援弁士の送り迎え、会場の設営などの下準備など、昼間から動員されていました。組合トップの選挙ですから断ることはできなかった」と話しています。
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