2007年8月31日(金)「しんぶん赤旗」
日亜化学
直接雇用の約束否定
共産党調査団、きびしく批判
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偽装請負を告発された日亜化学(徳島県阿南市)が徳島県の仲介で結んだ千六百人の請負労働者を順次直接雇用するとの約束をほごにしている問題で三十日、日亜化学は全日本金属情報機器労働組合(JMIU)との間で「合意がなされたという認識は持っていない」とのべました。
同日の日本共産党調査団との協議の中で明らかにしたもので、調査団は、労働者と世論をあざむく行為だときびしく批判しました。県当局との交渉では、応対した県商工労働部の林善章次長が、合意の存在を認め、「やれることをやっていきたい」とのべました。徳島労働局での交渉では、「労働者の申告に基づいて調査に入っている。全力で進めていきたい」と表明しました。
調査団は、小池晃、仁比聡平の両参院議員、春名なおあき元衆院議員、笹岡優衆院比例四国ブロック候補、山田豊、古田美知代、扶川敦の各県議らで構成。
昨年十一月十日、県の立ち会いのもと、日亜化学とJMIUが合意した内容は、「同企業で三年以上働いてきた『請負企業』の労働者について、三年働いてきた経験を最も重視する採用選考を行って直接雇用する」ことなど三項目でした。
各メディアもいっせいに報道、飯泉嘉門徳島知事も、「大きな前進。全国の企業のリーディングケースになっていくのではないか」と絶賛していました。
ところが日亜化学はこの日、「組合側との間で具体的な合意がなされたという認識は持っていない」と開きなおったもので、党調査団は、企業として社会的に許されないと批判しました。
日亜化学との協議後、調査団にJMIU日亜化学分会の島本誠代表(34)ほか三人の組合員、同地方本部の森口英昭委員長らが調査団に合流しました。
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