2007年8月29日(水)「しんぶん赤旗」

部活の大会役員で激務

教師自殺は公務災害

仙台地裁


 仙台市立中山中学校教諭だった大友雅義さん(当時三十六歳)が、仙台市で開かれていた全国中学校バドミントン大会の役員として激務に追われ、自殺したのは公務災害であるとして提訴していた裁判で二十八日、仙台地裁の潮見直之裁判長は、原告である妻の大友博子さん(41)の主張を全面的に認める判決を出しました。

 裁判の争点は、全国中学校体育連盟(中体連)の業務に従事したのは公務にあたるのか、自殺の原因は業務の過重によるものか―でした。

 判決では「校長による部活動顧問への任命は、中体連の役員に正式に任命された場合には、就任すべき旨の職務命令を包含する」と認定。「(一九九八年)六月以降、一カ月に少なくとも百時間以上の超過勤務を行っていたと認められ、極めて大きな精神的負荷を与えるものであった」とし、業務の過重がうつ病を発生させたとしています。

 大友雅義さんは、一九九八年八月二十四日、大会を一日残して宿泊していたホテルで自殺に追い込まれました。

 博子さんは、二〇〇〇年に地方公務員災害補償基金宮城県支部に「公務災害」の認定を請求しました。しかし、同支部は「公務外」として退けたため、博子さんは、〇五年に仙台地裁に提訴していました。

 判決終了後、博子さんは「くじけそうになったことも何度かあったが、みなさんの支えにより今日の勝利判決を勝ち取ることができました」と笑顔を見せ、喜びを語りました。



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