2007年8月22日(水)「しんぶん赤旗」
「事務所費」
鈴木元環境相が訂正
3千万円を750万円に
資金管理団体の「主たる事務所」を家賃がタダの議員会館に置きながら、年間三千万円を超す「事務所費」を計上していた自民党の鈴木俊一元環境相(衆院岩手2区)が、政治資金収支報告書で「事務所費」を大幅に減額する訂正をしていたことが二十一日、本紙の調べでわかりました。減らした分、渉外費などの「組織活動費」を増やしており、国民に知られたくない支出を処理する抜け道に「事務所費」が利用されていたのではないかという、不透明な資金処理の一端が明らかになりました。
鈴木氏の資金管理団体「清鈴会」の政治資金収支報告書によると、二〇〇三年=三千八十万円▽〇四年=二千九百八十万円▽〇五年=三千十二万円―もの「事務所費」を計上していました。
参院選での自民大敗を受けて、自民党は所属議員に収支報告書の点検を指示。「清鈴会」の訂正届けは二十日に行われていました。
訂正によって、〇三年=八百十六万円▽〇四年=七百三万円▽〇五年=七百五十四万円―といずれも二千万円以上減額しました。
一方、政治活動費のうち、「組織活動費」は、毎年約千六百万円増額させる訂正をしています。
組織活動費は、組織対策費や渉外費などで、五万円以上は領収書添付が義務付けられていますが、「清鈴会」は、いずれも五万円以下の支出にしており、増額した約千六百万円を含めて、使途は不明のままです。
鈴木事務所は、本紙の問い合わせに、「担当者(会計責任者)がかわったので、わからない」としました。
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