2007年8月21日(火)「しんぶん赤旗」
「女性管理職います」 企業の3分の2に
コース別雇用の逆行も
厚労省調査
女性管理職がいる企業の割合が三分の二を占めた一方、コース別雇用管理制度を導入した企業割合が増えるなど男女雇用機会均等法に逆行する実態もすすんでいる―。厚生労働省が発表した「女性雇用管理基本調査」(二〇〇六年度)の結果です。
係長以上の女性管理職(役員を含む)がいる企業は66・6%で、前回調査(〇三年度)に比べて4・1ポイント増えています。係長以上の管理職全体に占める女性の割合は6・9%と、前回調査に比べて1・1ポイント増えました。
コース別雇用管理制度を「導入している」と答えた企業は11・1%で、調査を開始した一九八九年度(2・9%)以降、増えつづけています。いわゆる「一般職」(定型的業務に従事し、転居を伴う転勤のないコース)の採用を行った企業のうち女性のみ採用は64・0%。男女とも採用は30・1%、男性のみ採用5・8%でした。「総合職」の「全国的規模の転勤のあるコース」の採用を行った企業のうち男女とも採用は51・9%、男性のみ採用44・1%、女性のみ採用4・0%でした。
ポジティブ・アクション(女性の能力発揮促進のための企業の積極的取り組み)に取り組んでいる企業は20・7%、前回調査に比べて8・8ポイント減りました。
育児休業取得者の割合は女性88・5%(前回調査比15・4ポイント増)と、厚労省の掲げる目標「八割」を初めて超えました。一方、男性は0・57%(同0・13ポイント増)でした。育児のための勤務時間短縮等の措置制度がある企業は51・7%にとどまっています。
調査は、本社で三十人以上の正規労働者を雇用している民間企業約七千社を対象に実施。うち五千九百三十七社から回答を得たもの(回収率85・4%)です。