2007年8月20日(月)「しんぶん赤旗」
多数農家コスト割れ
米生産費1万6824円
農水省がまとめた二〇〇六年産の米生産費調査によると、六十キロあたりの米を作るためにかかる費用は全国平均で一万六千八百二十四円となりました。
市場で実際に取引されている農家手取り米価は、一万二千円から一万三千円となっており、多くの農家がコスト割れとなっています。
米の生産費には、労働費、物財費、さらに利子払いがあります。〇六年の生産費は、乾燥・調整費用などが収量が減った分、前年にくらべ2・1%減少しました。
六十キロあたり生産費は、収量が少なかったため前年(一万六千七百五十円)より0・4%(七十四円)増えました。
作付け規模別にみた六十キロの生産費は、〇・五ヘクタール未満は二万四千円、〇・五―一ヘクタールが二万五百円、一―二ヘクタールが一万八千円、二―三ヘクタールが一万五千二百円、三―五ヘクタールが一万三千六百円、五―十ヘクタールが一万一千九百円、十―十五ヘクタールが一万一千五百円、十五ヘクタール以上一万一千円程度となっています。
家族労働報酬をみると、全国平均は一日二千四十六円。下落時の補てん助成金を加えても二千七百四十八円にすぎません。時給にすると三百四十三円余にしかならず、最低賃金の時給六百七十三円の半分程度です。
日本の稲作農業は、水路整備や農道の草刈りなど全員で支えています。日本共産党は、すべての農家を対象に生産コストと農家手取りの差額を国が補てんする「不足払い制度」を導入する政策の実現を主張しています。