2007年8月17日(金)「しんぶん赤旗」
安全保障協力を合意
上海協力機構が首脳会議
【北京=山田俊英】上海協力機構(SCO)は十六日、キルギスの首都ビシケクで首脳会議を開き、加盟国相互の関係について定めた長期善隣友好条約やビシケク宣言に調印しました。発表された共同コミュニケによると、各国首脳はテロに対する共同対処など安全保障協力の推進で一致。経済協力や青年の交流促進でも合意しました。
コミュニケはまた、「地域に不安定をもたらすプロセスや現象に対する予防的措置」のため共同対処を強めていくことが重要だと指摘しました。
SCOの対外活動としては、独立国家共同体(CIS)や東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係を深めていくことになりました。「地域と国際の安全を強め、新しい挑戦と脅威に対抗する」ため、旧ソ連七カ国で構成するCIS集団安全保障条約(CSTO)との関係を発展させていくことでも合意しました。
ロシアのプーチン大統領は演説で「国際的な問題を単独で解決しようとするのは無益な試みだ」と、名指しを避けながらも米国を批判しました。
参加各国首脳は十七日、ロシア・ウラル地方の演習場で行われているSCOの対テロ合同軍事演習を視察します。