2007年8月16日(木)「しんぶん赤旗」

「靖国」派政治家ら

首相見送りに恨み節

国民の審判受け止めず


 終戦記念日(十五日)の靖国神社では、高市早苗沖縄北方担当相を除き、安倍晋三首相や閣僚らが参拝を見送った事態に、参拝した「靖国」派政治家らからは、恨み節ともとれる不満の声がもれました。

 「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」会長の島村宜伸元農水相は参拝直後、安倍首相らの参拝見送りと参院選での自民大敗との関係を問われると、「個人それぞれの判断だ。選挙とは関係ない」と一言。記者会見では安倍首相の参拝見送りへの不満を口にしつつも、「選挙結果というよりは、むしろこれからの政治の運営のために、できるだけいろいろな問題を避けたいという動きはあったかもしれない」とのべ、参院選結果との関係を否定しました。

 しかし同日、自民党関係者からは、「安倍氏が、選挙に負けたのは、年金、政治とカネ、(閣僚の)暴言の逆風三点セットによるもので、自分の考えが批判されたのではないと思っているならば、堂々と(参拝しに)いけばいい。それができないのは、やはり批判を恐れてのことだ。結局、この問題が政治的なテーマであることを示した」という声も。

 侵略戦争正当化や「従軍慰安婦」の強制性否定発言が世界から批判されているのに加え、先の参院選で安倍路線が国民から拒否されたなかでの政治家の靖国参拝。それでも、“参院選結果とは関係ない”と参拝し続ける姿勢に、国民の審判を正面から受け止めない「靖国」派政治家の本性が表れています。



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