2007年8月12日(日)「しんぶん赤旗」
若林農相に「緑」マネー
就任後返金 受注業者ら22万円
赤城徳彦前農水相の後を受け、農水相を兼任する若林正俊環境相(参院長野選挙区)の政治団体「東京正風会」が、官製談合事件で摘発された農水省所管の独立行政法人「緑資源機構」の受注公益法人などから二〇〇五年、〇六年の両年に、パーティー券購入代として計二十二万円分を受け取っていたことが十一日、わかりました。
若林氏側は、農水相兼任後の今月三日、「監督官庁の長に就任したため」として全額を返還したといいます。
若林氏の事務所によると、東京正風会の政治資金収支報告書を〇四年から〇六年の三年分に限って調べました。この結果、〇五年と〇六年に「励ます会」を開催。緑資源機構が発注した林道整備の調査業務などを受注していた森公弘済会、林業土木コンサルタンツ、林野弘済会の三公益法人から二万―六万円分、受注業者らでつくる政治団体「特森懇話会」から十万円分、計二十二万円分のパーティー券を購入してもらっていたといいます。
若林氏は、参院選で再選をめざした〇四年には、「頑張れ いざ出陣!の集い」というカネ集めパーティーを開いていますが、若林氏の事務所では、「個人が中心で、(受注業者らの購入は)なかった」としています。
本紙の調べでは、東京正風会は、〇四年―千二万円、〇五年―千六百十九万円のパーティー券収入がありますが、二十万円以上購入し、報告書に購入先が記載されているのは、全国木材産業政治連盟だけでした。また、特森懇話会の政治資金収支報告書によると、同懇話会は〇三年にも若林氏の「励ます会」のパーティー券を六万円分、購入していました。
若林環境相は、農水省ОBで衆院三回当選のあと、参院は二期目。参院農林水産常任委員長や自民党総合農政調査会会長代理を歴任した農水族です。