2007年7月29日(日)「しんぶん赤旗」
私がやり直せた学校
小樽明峰高校 再建支援 高校生訴え
全私研が始まる
全国私立学校教職員組合の第三十八回全国私学夏季研究集会(全私研・同実行委員会主催)が二十八日、北海道函館市内で開会しました。三十日までの予定で、授業料を払えず退学する生徒、経営難に陥る学校などが相次ぐなか、私学助成の拡充を求める運動を発展させるとともに、私学の自主性を守る取り組みなどを交流します。教職員、生徒、父母ら千二百人が参加し、二十七の分科会で討論します。
同日の全体集会では、事実上の経営破たんから力を合わせて自主的な再建を目指している小樽明峰高校(北海道小樽市)の教職員、父母、生徒が支援を訴えました。
中学校のときいじめを受けて人と接することが怖かったという生徒は「明峰で生徒会の活動に参加して、いろんな人とかかわることができるようになった。私以外にも同じ思いの人がいます。明峰は必要です」と涙ながらに語りました。別の生徒も「いじめでずっと学校に行けなかった私に、明峰はやり直すきっかけをくれた。力を貸してください」と訴えました。
山形、宮城、京都、熊本の高校生が、学校の違いを超えて実行委員会をつくり企画・準備、運営して成功させた私学フェスティバルなどの取り組みを報告。活動を通して自分たちがどう変わったかを語りました。
全国私教連の小村英一委員長は主催者あいさつで、教育三法の改悪が私学への国の統制を強める危険を指摘。教職員の多忙化など厳しい職場の現実はあるが、「それを変えるためにも生徒、父母と手をつなぎ困難を打開しよう」と呼びかけました。
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