2007年7月28日(土)「しんぶん赤旗」
赤城農水相
政治活動費を二重計上
2団体 同一領収書コピー
架空事務所費疑惑が続出している自民党の赤城徳彦農水相(衆院茨城1区)にまた、新たな疑惑が飛び出しました。茨城県筑西市の実家に「事務所」を置く「赤城徳彦後援会」と、赤城氏が支部長の「自民党茨城県第一選挙区支部」が、政治資金収支報告書に同じ領収書のコピーを添付して政治活動費を二重計上していたもの。収支報告書に虚偽記載した場合は、政治資金規正法で五年以下の禁固、百万円以下の罰金が科せられます。
同後援会は二十六日、二重計上を認め、同後援会の政治資金収支報告書を訂正しました。
今回、明らかになったのは、二〇〇三年分の収支報告書。赤城徳彦後援会の政治活動費の「機関紙誌の発行事業費(機関紙の発行費)」のうち、「荷造発送費」として、九月十一日に六万五千六百円、十三万四百三十五円をそれぞれ支出したとして記載しています。
一方、第一選挙区支部にも、「組織活動費(行事費)」の「案内状発送費」として、同日に二回、同じ金額の支出をしたとして記載しています。
ところが、収支報告書に添付されているのは、両団体とも水戸駅前郵便局と水戸中央郵便局の「郵便料金受領証」のコピーで、振り込んだ金額も、振り込んだ時間、発送された通数までまったく同じでした。
しかも、後援会の収支報告書には、支出先として「水戸市役所前郵便局」と記載されており、これも虚偽記載していたことになります。
赤城農水相は二十七日夜、東京都港区の衆議院赤坂議員宿舎で記者会見し、政治資金収支報告書に添付した領収書のコピーの二重使用について「事務処理上の単純ミス。すでに訂正したと事務所から報告を受けている」との説明を繰り返しました。
しかし、同後援会の会計責任者は、赤城農水相の資金管理団体「徳友会」の会計責任者であり、「事務的ミス」などという言い訳は通用しません。
|
■関連キーワード