2007年7月28日(土)「しんぶん赤旗」

「組合が震災支援妨害」 小池防衛相が暴言

全国港湾、撤回を要求


 小池百合子防衛相は二十六日、青森県弘前市内で開かれた参院比例代表候補の演説会で、一九九五年の阪神大震災の救助活動にかんして、「アメリカ(の艦船)が支援のため神戸港に入ろうとしたところ、神戸の港湾組合が厳しいため、なかなか着岸できなかった」とのべました。

 これに対して、全国港湾労働組合協議会(元木末一議長)は二十七日、「当時、米艦船が入港しようとした事実はない。不当ないいがかりであり厳しく抗議する」として小池氏あてに発言撤回・謝罪を求める抗議・申し入れ文を提出しました。

 港湾労働者は当時、自らが被災しながらも、海上ルートの救援物資の荷役に全力をあげ、労働協約も一時凍結して、二交代二十四時間体制で救援にあたってきました。

 申し入れ文では、こうした事実を指摘したうえで、「港湾労働者の昼夜を問わぬ労苦に暴言でこたえるもの」と批判。自衛隊の情報保全隊が市民や労組を監視していたことが発覚し大問題になったことにふれて、「今回の発言も根底に平和と民主主義を守ろうとする労働・市民運動への偏見と敵視がある。日本国憲法を擁護すべき防衛大臣・国会議員の資格がない」と強調しています。


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