2007年7月23日(月)「しんぶん赤旗」
赤城農水相の事務所費疑惑
「知らなかった」と言うが
議員当初から深い関与
赤城徳彦農水相の関連政治団体「つくば政策研究会」(二〇〇四年に解散)が、東京・西新橋のオフィスビルを退去後も事務所経費を計上していた問題で、赤城氏は「私は、この団体のことを知らなかった」と弁明していますが、同研究会が同氏の議員活動と深いかかわりにあることが本紙の調べでわかりました。
赤城氏が「今後は同じ過ちを起こさないよう厳しく注意した」という同研究会の会計責任者は、赤城氏の中核的政治団体である資金管理団体「徳友会」の会計責任者です。いわば、赤城氏の“金庫番”。しかも、同研究会の事務担当者の女性は、「徳友会」とともに、赤城氏自身が支部長を務める「自民党茨城県第一選挙区支部」の事務担当者を兼任しています。
つくば政策研究会が設立されたのは、赤城氏が初当選する前年の一九八九年二月のこと。最初の政治資金収支報告書(八九年)によると、祖父の赤城宗徳元防衛庁長官が属していた河本派(現高村派)の政治資金団体からの献金が二千七百万円と収入の大半を占め、新人候補へのテコ入れぶりがうかがえます。初当選した総選挙のあった九〇年にも、派閥関係から三千百六十万円の寄付をもらっています。
一方、「徳友会」の設立は、赤城氏が当選を重ねた九五年で、つくば政策研究会は、それまで同氏の中心的な政治団体だったといえます。
赤城氏は、あらたな事務所費疑惑の発覚に、「新聞社からの問い合わせを受けて調べ、(同研究会の)存在を知った」などと言い逃れをしていますが、通用しません。「架空のもの(経費計上)や(経費の)付け替えはない」というのなら、領収書を公開すべきです。
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