2007年7月22日(日)「しんぶん赤旗」

協力イラク人を避難

デンマーク軍 200人を秘密裏に


 【ロンドン=岡崎衆史】八月中に地上部隊のイラクからの撤退を予定しているデンマーク軍が、通訳などの形で軍に協力した約二百人のイラク人をデンマークに秘密裏に避難させていたことが二十日明らかになりました。同国国防省が声明で発表しました。

 デンマーク軍や米英軍などの外国軍は、イラクの治安確保を理由に駐留しています。しかし、今回の事態が示すのは、駐留が実際には多くのイラク人の憎しみや暴力を拡大し、それが外国軍に協力したイラク人が自国にいられなくなる規模に達していることを示しています。

 デンマーク国防省は、秘密避難の理由を「通訳とその家族、イラクのデンマーク基地の安全への懸念から」としています。約二百人のイラク人の多くは同国への居住が認められることになるといいます。

 約四百七十人の地上軍をイラク南部に展開しているデンマーク軍は八月中に撤退する予定。代わりに、五十五人のヘリ部隊がイラクで任務につくことになっています。

 駐留外国軍に協力するイラク人やその家族は、裏切り者としてほかのイラク人の憎しみや武装勢力の攻撃の対象となってきたといわれています。



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