2007年7月22日(日)「しんぶん赤旗」
受けた攻撃 最多
イラク駐留 米軍など1日177件
6月
【カイロ=松本眞志】駐イラクの多国籍軍やイラク軍、一般市民、重要施設などに対する武装集団による一日当たりの攻撃件数が今年六月、ブッシュ米大統領が二〇〇三年五月にイラクでの大規模戦闘終結を宣言して以来、最高になりました。ロイター通信が二十日、米国防総省から入手した統計をもとに報じました。
これによると、六月度の攻撃件数は五千三百三十五件で、一日平均百七十七・八件です。米国防総省はこの統計についてコメントしていませんが、数値は、この間の米軍二万八千人の増派にもかかわらず治安回復には向かっていないことを示しています。
今年六月の攻撃を前月と比較すると、イラク市民に対する攻撃が九百三十二件から七百六十三件に、イラク治安部隊に対する攻撃が九百八十七件から八百八十九件へと、それぞれ19・1%と9・9%減少しています。他方、米軍など多国籍軍に対する攻撃は三千四百二十三件から三千六百七十一件へと7・2%増加しています。
ブッシュ政権が今月十二日に発表したイラク問題の「中間報告」でも、「情勢は依然として複雑だ」と厳しい認識を示していました。
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