2007年7月22日(日)「しんぶん赤旗」
軽水炉の提供を要求
北朝鮮次官「核施設解体なら」
【北京=山田俊英】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の首席代表会合に出席した同国の金桂冠外務次官は二十一日、帰途、北京空港で記者団に、「核施設を解体するならば、軽水炉が必要だ」と述べ、軽水炉の提供を要求しました。
同次官はさらに、「解決の基本は重油ではなく、政策転換だ」として敵視政策の転換を訴え、「われわれは重油を食べる寄生虫ではない」と表明しました。
核計画の完全申告など「次の段階」措置の履行期限を設けることについては、「各国の義務事項を明らかにし、行動の順序を決めなければならない」とし、見返り措置を含めた手順を明らかにするよう求めました。
同次官は、「次の段階」で行う北朝鮮による核計画の完全申告について、「われわれが議論しているのは実在する核計画だ」と述べました。北朝鮮は、米国が指摘した濃縮ウラン計画の存在を否定しています。
六カ国協議が二〇〇五年九月に採択した共同声明は、軽水炉の提供について「適切な時期」に議論するとしており、現時点では協議のテーマになっていません。
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