2007年7月22日(日)「しんぶん赤旗」

赤城農水相また事務所費疑惑

関連団体 退去後も経費1215万円計上


 赤城徳彦農水相(衆院茨城1区)の関連政治団体が、自治省(現総務省)に届け出ていた場所から退去しているにもかかわらず、政治資金収支報告書には、この場所に実在するように記載し、事務所費などの経常経費を計千二百十五万円も計上していたことが二十一日、わかりました。同農水相をめぐっては九千万円を超す架空「事務所」経費疑惑が指摘されたばかりです。

 この政治団体は、「つくば政策研究会」。官報などによると、赤城氏が初当選する前年の一九八九年二月に設立され、解散する二〇〇四年二月まで、所在地は、東京都港区西新橋のオフィスビルでした。しかし、赤城事務所によると、九六年八月に、同ビルを退去していました。

 収支報告書によると、九七年に事務所費三十五万九百円、人件費三百四十六万三千円、光熱水費三十九万七千円、備品・消耗品費二十七万九千円といったぐあいに支出を記載。九七年―〇三年の七年間の経常経費の総額は千二百十五万五千円にのぼります。

 退去していて実在しない「事務所」に七年間で一千万円を超す経常経費を計上していたことになります。

 赤城事務所は二十一日、報道陣に文書を配布。「一九九六年までは新橋に事務所を置いていたが、それ以降、二〇〇〇年までは(茨城県の)下妻事務所、それ以後、解散する〇四年までは下妻の会計責任者の自宅で事務を行い、それぞれ事務にかかった経費を収支報告書に計上していた」「新橋の事務所を移転した後、会計責任者が異動届を怠っていた」と説明しました。

 同研究会の会計責任者は、赤城農水相の資金管理団体「徳友会」の会計責任者で、いわば金庫番です。

 政治資金規正法は、事務所の移転があった場合、七日以内に選挙管理委員会か総務省に届け出ることを義務付けています。



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