2007年7月21日(土)「しんぶん赤旗」
事務所費
塩崎官房長官にも疑惑
05年分では使途不明1330万円
「赤旗」日曜版報道
事務所費疑惑があいつぐ安倍内閣で、塩崎恭久官房長官のふたつの政治団体が家賃などを大幅に上回る事務所費を政治資金収支報告書に記載し、年間計約千三百三十万円(二〇〇五年)の使途が不明になっていることが日曜版編集部の調べで分かりました(詳報は日曜版二十二日号)。
ふたつの政治団体の事務所費は〇一年からの五年間で約一億八百万円にのぼっています。
この政治団体は塩崎氏が支部長の「自民党愛媛県第一選挙区支部」と「塩崎恭久後援会」。両団体は塩崎氏の地元事務所(松山市)に同居しています。
地元事務所の建物を所有する「今日社」(東京都港区)は、塩崎氏の両親が経営するファミリー企業です。同社担当者は「自民党愛媛県第一選挙区支部と塩崎恭久後援会から月十万円ずつもらっています。年間百二十万円ずつです」と証言。年間家賃は両団体あわせて二百四十万円であることを明らかにしました。
家賃以外の事務所費としては、〇五年分の政党支部の「政党交付金使途等報告書」に、事務所費として、電話代、レタックス代、リース代などで約五百三十万円の支出が記載されています。ふたつの政治団体は同一の場所にあり、〇五年分でみると家賃、電話代など事務所費にあたる支出は約七百七十万円。ふたつの団体で計上している事務所費は合計約二千百万円で判明分を除く約千三百三十万円の使途が不明です。塩崎官房長官は二十日、記者団の質問に「適正に処理されている」とのべ、領収書公開については「特に説明を具体的にしなきゃいけないようなことはない」とのべました。
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