2007年7月19日(木)「しんぶん赤旗」

相次ぐ孤独死に抗議

住民団体 保護行政改善求める

北九州


 北九州市小倉北区で、生活保護を「辞退」した男性が自宅で孤独死した事件を受け、生活と健康を守る会北九州市協議会、北九州市社会保障推進協議会は十八日、北橋健治市長らに対し、抗議と生活保護行政の改善を求める申し入れを相次いで行いました。

 同市では、生活保護行政から「排除」された住民が餓死・孤独死する事件が相次いでおり、住民からは「誤った生活保護行政によって、これ以上、犠牲者を増やすな」との怒りの声が寄せられています。

 生活と健康を守る会は、「(今回の事件は)『辞退届』で保護打ち切りが常態化している中での犠牲者といえる」として、保護行政の改善を市、区役所に要求。同会の吉田文弘議長は、保護行政の改善を公約に当選した北橋市長の責任を追及するとともに、「北九州市は、あと何人の犠牲者を出せば生活保護行政の抜本的改善を行うのか」と厳しく抗議。事件の解明と保護行政の転換を速やかに行うよう要請しました。

 対応した北九州市秘書室の担当者は「要望のあった点は市長に伝え回答する」と答えました。

 社会保障推進協議会(高木健康会長)も同日、北九州市に申し入れをおこない、「現実に自立ができることを確認もしないで保護を廃止することは完全に間違っている」と抗議し、孤独死した男性の生活保護廃止にかかわる経緯など八項目にわたって詳細な報告を求めました。



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