2007年7月17日(火)「しんぶん赤旗」

学力テスト

不正行為を認める

東京・足立区教委 指さし誤答指摘


 東京都足立区教育委員会は十六日、記者会見し、昨年四月に区が独自に行った区立小中学校の学力テストで、不正があったことを明らかにしました。区教委は、第三者を入れた検討委員会を設置し、これまで行ってきた学力テストの各学校の順位公表や成績による予算の傾斜配分などを見直す考えを示しました。

 学力テストは、二〇〇五年度から、小学二年から中学三年までの全児童生徒を対象に実施。各学校の平均点や順位を公表しています。

 トップの成績を収めた小学校一校が、障害のある三児童の答案を保護者らに無断で除外し採点しなかった問題がすでに明らかになっていました。

 区教委によると、問題の小学校側は、六年生三人の答案を無断で除外したほかに、試験中に誤答している児童の問題文を校長や教諭が指をさして気づかせる不正な行為や、区教委が禁じている前年度の試験問題をコピーし、試験直前に児童に反復練習させていたことも認めています。

 問題文を指さしていたのは校長と教諭五人で、正しい答えを示す行為はなかったとしています。指さした児童数について教諭らは「二、三人」「クラス全員」などと答えたといいます。

 また、この小学校のほか、十三小学校で十六人、四中学校で五人を対象からはずし、問題用紙をコピーして練習させていた学校も小学校三校、中学校一校であったことも分かりました。学力テストの対象からはずした理由について「読解ができない」「日本語が未修得」などとしています。



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